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白髭の翟松 今戸の夕烟 -絵本隅田川両岸一覧-

『絵本隅田川両岸一覧』は隅田川両岸を中心に高輪から吉原までを描いた全3巻25作品からなる狂歌絵本シリーズで、この作品は下巻に収められています。秋の夕暮れが広がる画面の左では、今戸(現在の台東区今戸)の瓦焼きの真っ最中で、川縁で何やら言葉を交わしながら瓦を運ぶ二人と瓦を積んだ舟が描かれています。画面の奥には名勝地として知られていた白髭明神社(現在の白鬚神社)の鎮守の杜を配し、また右側に配された動きのある白鷺がアクセントとなっています。葛飾北斎が40〜47歳頃の作品です。

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